Ank: a mirroring apeはどんな漫画?あらすじ・登場人物・見どころと似ている作品【1巻】

京都で人間どうしが殺しあう大暴動、その鍵をにぎるのは一匹のチンパンジー。
そんなパニックSFのような幕開けから、「AIを進化させるには?」という問いにつながっていく漫画が、Ank: a mirroring apeです。
原作は「テスカトリポカ」で第165回直木賞を受賞した佐藤究先生の小説で、吉川英治文学新人賞と大藪春彦賞をW受賞した作品。
作画は「食糧人類」のイナベカズ先生、ネーム構成は「ドラゴンの胃でおやすみ」の大橋ユウ先生が担当しています。
ヒューマンジーが主人公の「ダーウィン事変」が好きな人におすすめしたい作品です。
月刊ヤングマガジンで連載中で、1巻には第1話〜第5話が収録されています。
この記事では、1巻のあらすじ・登場人物・見どころを、前半はネタバレなしで紹介します。
Ank: a mirroring apeはどんな漫画?
類人猿の研究をとおして「人間はどうやって言葉を手に入れたのか」に迫り、それがAIの進化につながっていくSF漫画です。
こんな人に刺さります
- 「ダーウィン事変」のように、チンパンジーと人間の境界を描く話が好きな人
- AIをどう成長させるか、など、AI(人工知能)に興味がある人
- アカデミックな話を、わかりやすく知るのが好きな人
合わないかもしれない人
- AIの根本的な考え方にフォーカスしているので、小難しい話が苦手な人
Ank: a mirroring apeの基本情報
| 漫画名 | Ank: a mirroring ape |
|---|---|
| 原作 | 佐藤究(「テスカトリポカ」) |
| 作画 | イナベカズ(「食糧人類」) |
| ネーム構成 | 大橋ユウ(「ドラゴンの胃でおやすみ」) |
| 掲載誌 | 月刊ヤングマガジン(2026年6号から連載) |
| 出版社 | 講談社 |
| 既刊 | 1巻(連載中) |
| 1巻発売日 | 2026年10月20日 |
| 次巻発売日 | 未定 |
| アニメ化 | 未発表 |
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Ank: a mirroring apeのあらすじ(ネタバレなし)
舞台は京都にある類人猿研究施設、KMWP(Kyoto Moonwatchers Project)。
室長の鈴木望は、南スーダンからやってきた孤児のチンパンジー「ジュバC」を受け入れます。
KMWPでいちばん賢いチンパンジーたちがいるランクAの部屋に入れたところ、ジュバCは驚くような知性を見せます。
望は、そんな彼に「アンク」という名前をつけることに。
KMWPのスポンサーは、AI研究の権威で大富豪のダニエル・キュイ。
彼はなぜAI事業から撤退し、類人猿の研究にお金を出すのか。
そして、物語の冒頭で描かれる京都の大暴動、「キョートパニック」は、なぜ起きるのか。
Ank: a mirroring apeの主な登場人物
鈴木望(すずき のぞむ)
主人公で、京都の類人猿研究施設KMWPの室長。
ジャングルに入り、チンパンジーたちを呼び寄せる長距離音声「パントフート」も身につけた類人猿の研究者です。
論文「ミラリング・エイプ」を書いています。
アンク(ジュバC)
南スーダンから来た、7歳のオスのチンパンジーで孤児。
KMWPでいちばん賢いチンパンジーでも正八面体が限界だったパズルを、いきなり正十二面体まで作ってしまいます。
表紙に描かれているのも彼です。
ダニエル・キュイ
AI研究の最前線を走ってきた権威で、シンガポールの大富豪。
「アジアのレオナルド・ダ・ヴィンチ」とも呼ばれる天才ですが、突然AI事業からの完全撤退を表明します。
望をKMWPの室長にスカウトした人物です。
ケイティ・メレンデス
一般向け科学雑誌「ザ・ダークマター」のサイエンスライター。
望と彼の論文「ミラリング・エイプ」に興味を持ちます。
KMWPのスタッフ
- ルーシー・ギラード:獣医師。新しいチンパンジーを迎えるときにおめかしするほどのチンパンジーオタク
- テレンス・ウェード:進化遺伝子学者
- 劉立人(リュウ・リーレン):進化心理学者。パズルの部屋で、チンパンジーたちの前で正十二面体を作ってみせる
ちなみに施設名のMoonwatchersは、「2001年宇宙の旅」に登場する猿人のリーダーの名前が元ネタかもしれません。
モノリスに触れて知性を得た、あの猿人です。
Ank: a mirroring ape 1巻の見どころ
パニックものに見えて、テーマは「AIを進化させるには?」
表紙は猿を中心にしたパニックものの雰囲気ですが、テーマは「AIを進化させるには?」です。
望がダニエル・キュイからKMWPの室長にスカウトされた理由は、類人猿の研究をしてほしいから、だけではありません。
キュイが知りたいのは、AIを進化させるためのピース、つまり「人間はどうやって言葉を手に入れたのか」(第3話)。
アカデミックな話ですが、とてもわかりやすく教えてくれます。
冒頭から描かれる「キョートパニック」
1巻の最初に出てくるのは、人間どうしが殺しあっている絵。
それが2〜3ページも続きます(第1話)。
帯にも「超ド級“キョートパニック”SFコミカライズ開幕!!」と書かれています。
連載を読んでいると、かなり激しい戦いになっていきます。
この暴動の原因は何なのか。
そこがこの漫画のキーポイントです。
MonkeyではなくApe。類人猿のことがよくわかる
キョートパニックの鍵になるのは、望が受け入れたジュバC。
Monkey(猿)ではなくApe(類人猿)、猿と類人猿は違う、など、チンパンジーについて細かく語られます。
チンパンジーは賢いといわれるけど、知能は2歳くらいしかない、といった話もあり、理解が深まります。
だからこそ、なぜそんなチンパンジーがパニックを引き起こすのか、とても気になります。
Ank: a mirroring apeの印象に残ったセリフ
「アンク 今日から君はジュバC改め アンクだ」(鈴木望/1巻 第2話)
タイトルにもなっている「Ank」という言葉。
劉をまねして正十二面体を作ったジュバCに、望がつけた名前です。
このあと望は、テレンスにその意味を語ります。
Ankは古代エジプトの言葉で、本当はANKH、「鏡」という意味。
同じ第2話には、父親から激しいDVを受けていた幼い望が、鏡にうつる自分を見て「血を流しているのは鏡の中の自分で、本当の自分は無傷なんだ」と思い込むシーンもあります。
タイトルは「Ank: a mirroring ape」で、望の論文のタイトルも「ミラリング・エイプ」。
鏡がどういう意味を持つのか、気になります。
「人類が言語を獲得した瞬間を知りたいんですね」(鈴木望/1巻 第3話)
望がダニエル・キュイと初めて会ったときの会話です。
なぜAI研究をやめたのかと聞かれたキュイは、コーヒーにたとえて答えます。
新しいコーヒーを作ろうとして、液体に苦みや茶色の色素を足しても、似せることはできても本物にはたどり着かない。
本当に必要なのは、豆や土壌、焙煎など、コーヒーが完成するまでの過程を調べること。
類人猿の研究とAIの研究は、ふつうは別のものですが、キュイにとっては同じこと。
「AIを進化させるには?」につながる、興味深い場面です。
論文「ミラリング・エイプ」(鈴木望/1巻 第3話)
セリフではなく、望が書いた論文の名前です。
どんな内容かは詳しく明かされず、のちに、すべてが消されていることがわかります。
ただ、タイトルにもなっているように、これがこの漫画の鍵になりそうです。
おそらく鏡像反応、つまり鏡にうつった姿を自分だとわかる自己認知のこと。
チンパンジーは自己認知の域に達しているといわれていますが、論文にはその先のことが書かれていそうです。
ここから先は、1巻のネタバレがあります。
巻ごとのあらすじと感想
1巻(第1話〜第5話)
1巻は、鈴木望が室長を務めるKMWPに、一匹のチンパンジーを受け入れるところから始まります。
ジュバCと名づけられた彼を、いちばん賢いチンパンジーたちがいるランクAの部屋、オメガ棟に入れると、驚きの知性を発揮。
劉が作ってみせた正十二面体を、まねしてすぐに作ってしまいます。
それを見た望が、彼に「アンク」と名前をつけるところからがスタートです。
ほかにも、大富豪ダニエル・キュイとの出会いや、彼が望をスカウトした理由、サイエンスライターのケイティ・メレンデスとの出会いが描かれます。
1巻の感想
月刊ヤングマガジンの連載で知った漫画ですが、アポカリプスなスタートから、アカデミックな話になり、それがAIにつながっていく。
そこに面白さを感じました。
自分もAIを趣味でも仕事でも使っていて、興味があります。
類人猿の研究が、AIの研究にどうつながるのか。
そして、なぜ京都で暴動が起きるのか。
わからないことだらけですが、知的好奇心をくすぐられる作品です。
Ank: a mirroring apeが好きな人におすすめの漫画
- ダーウィン事変:人間とチンパンジーのあいだに生まれた「ヒューマンジー」が主人公。人間と類人猿の境界を描くところが似ています。
→ダーウィン事変のあらすじと登場人物と感想 - 食糧人類:作画のイナベカズ先生の作品。パニックものの迫力ある絵が好きな人に。
まとめ
Ank: a mirroring apeは、類人猿の研究からAIの進化に迫っていくSF漫画です。
「ダーウィン事変」が好きな人や、AIに興味がある人には、きっと刺さります。
続きが発売されたら、この記事に2巻のあらすじと感想を追記していきます。





