THE BAND(ザ・バンド)とBECK(ベック)の繋がりは?5巻でダイイング・ブリードが登場※BECKのメンバーもおさらい

ハロルド作石先生のお久しぶりのバンド漫画がTHE BAND(ザ・バンド)です。
ハロルド先生といえば、王道のバンド漫画「BECK(ベック)」で有名。
BECKから16年、麒麟の川島さんと、かまいたちの山内さんのテレビ番組「マンガ沼」に、ハロルド先生が登場した際、THE BANDを書くようになった理由として、BECKを過去に担当していた編集から、音楽漫画はどうですか?と言ったことが理由と言っていました。
番組の中では、この2つの漫画に繋がりはあるかもと先生は言っていました。
THE BANDとBECKの繋がりについて、考察したいと思います。
【THE BANDとBECKの明確な繋がり】5巻 #16 にダイイングブリードのアルバムが登場!
いきなり結論ですが、BECKとの明確なつながりが5巻に出てきました。
友平がディス・イズ・マイ・ホームの次の新曲に煮詰まり、ご飯を食べに、叔父のマコちゃんの家に遊びに行きます。
倉庫のバイトを始めたマコちゃん、家にいくと、涙の倉庫番というレトロゲームをやっています。
新曲に悩む友平に、薦めたのが、ダイイングブリードのアルバムです。
大手の会社につとめていたマコチャンですが、慣れない部署に異動になって、心身ともに限界になったとき、イヤホンからランダム再生で流れてきたのが、ダイイングブリードの曲。
これに生気を取り戻し、会社も辞めちゃったとか!
ダイイング・ブリードは、BECKに登場した、世界的に人気のアメリカのロックバンド。ギタリストのエディの死が、竜介を通じ、コユキらBECKメンバーに大きな影響を与えました。
BECKと大きな繋がりが出てきました。
BECKに登場するダイイング・ブリード’The Dying Breed)とは
ダイイング・ブリード(通称:ダイブリ)は、アメリカのロックバンド。全世界で3000万枚以上のセールスを記録も、活動期間中にリリースしたアルバムはわずか3枚のみ。絶頂の中、ギターのエディの死で活動を休止せざるを得なくなった伝説のバンド。
メンバー紹介
エディ・リー(ギター)
本名エドワード・リー。竜介にギターを手ほどきした幼なじみで、公私にわたる親友。おだやかで親しみやすい人柄から、ファンの間では「ロック界一フレンドリーな男」と呼ばれていた。ただ、第7回グレイトフル・サウンドへの出演を控えたタイミングで、レコーディングスタジオへ向かう途中に強盗に射殺されるという衝撃的な最期をとげ、この悲報は世界中を駆け巡ることになる。
絶頂の中、死を遂げたので、ニルバーナのカート・コバーンがモデルっぽいです。
マット・リード(ヴォーカル)
奇行が多く酒癖も悪い、まさに「ロック」を体現したような性格の持ち主。エディの言葉にしか耳を傾けないほどエディへの信頼が厚く、彼の死後、即座にバンドの解散を決断する。一方で、まだ駆け出しだったコユキの歌声に目を留め、自身のライブに飛び入りで上げたことがある人物で、この一件は、何度も漫画の中に出てくるる重要なエピソード。エディの死後は荒れた生活を送るが、コユキたちとの再会をきっかけにソロ活動を再開する。
その他のメンバー
ドラムのクリスをはじめ、あと一人メンバーが在籍しているが、作中での登場・セリフは数えるほどしかない。
バンド名の由来
「ダイイング・ブリード」という名前は、実在のロックバンド「バッキンガム宮殿」のアルバムタイトルに由来するとされています。
しかも、バッキンガム宮殿との縁はそれだけではありません。
BECKの南竜介と千葉は、このバンドのメンバーがモデル。竜介はギタリストの南竜介さん、千葉はメンバーの千葉大輔さんがモデルで、名前もほぼそのまま使われています。
バンド名は竜介の飼い犬から、キャラクターは実在のバンドから。BECKは、あちこちに現実の音楽が埋まっている作品です。
そもそもBECKとはどんな漫画?【ハロルド作石先生の代表作】
THE BANDから入った人のために、BECKがどんな漫画かをおさらいしておきます。
BECKは、1999年から2008年まで月刊少年マガジンで連載された全34巻のバンド漫画。2002年には第26回講談社漫画賞の少年部門を受賞しています。
BECKの基本情報
| 漫画名 | BECK(ベック) |
|---|---|
| 作者 | ハロルド作石 |
| 出版社 | 講談社 |
| 掲載誌 | 月刊少年マガジン |
| 連載期間 | 1999年〜2008年 |
| 巻数 | 全34巻(新装版は全17巻) |
| 受賞 | 第26回講談社漫画賞 少年部門(2002年) |
| アニメ | 2004年10月〜2005年3月/制作:マッドハウス |
| 実写映画 | 2010年9月4日公開/監督:堤幸彦/出演:水嶋ヒロ、佐藤健、桐谷健太ほか |
| 海外版タイトル | BECK: Mongolian Chop Squad |
BECKのあらすじ
主人公は14歳の中学生、田中幸雄(コユキ)。「自分なんかいなくても、何事もなく世の中は動いていく」と思っている、どこにでもいる少年です。
そんなコユキが、学校帰りにいじめられていた犬を助けたことをきっかけに、飼い主の南竜介と出会います。
竜介はニューヨーク帰りの天才ギタリスト。竜介からギターを譲り受けたコユキは音楽の世界に引きずり込まれ、やがて竜介・千葉・平・サクとバンド「BECK」を結成することになります。
天性の歌声を持ちながら、本人だけがそれに気づいていない。その少年が失敗と挫折を繰り返しながらステージに立っていく——これがBECKの骨格です。
バンド名「BECK」の由来は竜介の飼い犬
バンド名のBECKは、竜介が飼っている、つぎはぎだらけの犬「ベック」から取られたもの。千葉がその犬を見て「(仮)」のつもりで付けた名前が、そのまま定着してしまったという経緯です。
ちなみに海外では、ジェフ・ベックやベックという実在のミュージシャンと名前がかぶるため「Mongolian Chop Squad(モンゴリアン・チョップ・スクワッド)」を名乗っています。海外版のタイトルが『BECK: Mongolian Chop Squad』なのはこのためです。
THE BANDの連載開始と同じ月に、BECKの新装版が始まっている
細かい話ですが、THE BANDが月刊少年マガジンで連載を開始したのは、2024年12月6日発売の2025年1月号。
そして、BECKの新装版1巻が発売されたのが2024年12月17日です。
月刊少年マガジン創刊50周年を記念した新装版で、通常版の約2巻分を1冊にまとめた全17巻。
つまり同じ月に「ハロルド先生の新しいバンド漫画」と「BECKの読み直し」が並んだことになります。出版社としても2つをセットで読ませたかったんじゃないかと思います(※ここは筆者の推測です)。
BECKのメンバー5人をおさらい
バンドBECKは、竜介が「最強のバンドを作る」と言って集めた5人組です。
結成時のメンバーは、竜介・千葉・平・東郷の4人。東郷が家業を継ぐために抜けたあと、サポートで入っていたコユキとサクがそのまま正式加入して、この5人になりました。
田中幸雄(コユキ)/ボーカル&ギター
主人公。物語開始時は14歳の中学生です。
温厚で律儀、そして自分には何の価値もないと思っている少年。ですが、竜介と出会って歌い始めたことで、聴いた人間の手が止まるほどの声を持っていることが分かってきます。
音の出ない漫画という媒体で、この「すごい歌声」を成立させてしまったことが、BECKという作品の一番の発明だと思います。
南竜介(みなみ りゅうすけ)/ギター
16歳。ニューヨーク帰りの帰国子女で、BECKの発起人です。
多彩なテクニックを持つギタリストで、コユキを音楽の世界に引っ張り込んだ張本人。犬のベックの飼い主でもあります。
そして今回の記事で重要なのが、この竜介がダイイング・ブリードのエディ・リーと親しく、ギターの手ほどきを受けているということ。THE BANDに出てきたダイブリとBECKの物語をつないでいるのが、この竜介です。
千葉恒美(ちば つねみ)/ボーカル&MC
16歳。ケンカっぱやいトラブルメーカーで、バンドのムードメーカー。
ラップとシャウトを担当していて、コユキとのツインボーカル体制がBECKの音の特徴になっています。バンド名の「BECK」を言い出したのもこの千葉です。
平義行(たいら よしゆき)/ベース
18歳。メンバー最年長で、冷静聡明。バンドの精神的な支柱です。
暴走しがちな竜介と千葉の間に立って、バンドを現実につなぎとめる役割を担っています。
桜井裕志(サク)/ドラム
14歳。コユキの同級生で親友のドラマーです。
穏やかな笑顔が印象的で、コユキと同じタイミングでサポートから正式メンバーになった、いわば同期。
メンバーとダイイング・ブリードの関係
ここまで見ると分かるとおり、BECKのメンバーとダイイング・ブリードは無関係ではありません。
竜介はエディ・リーからギターの手ほどきを受けた間柄。コユキはまだ何者でもない頃に、マット・リードのライブへ飛び入りで上げてもらった過去を持ちます。
つまりダイブリは、BECKというバンドの「原点」にあたるバンド。そのアルバムが、THE BANDで新曲に悩む友平の背中を押すというのは、けっこう意味の重い演出です。
友平にギターを渡したマコチャンが、ダイブリも渡している※BECKでいう竜介のポジション
もうひとつ、繋がりとして面白いのが、ダイブリのアルバムを渡したのがマコチャンだったということです。
思い出してほしいのが、友平が最初に手にしたギター。あの月形のギター(カワイのムーンサルト)をくれたのも、マコチャンでした。
つまりTHE BANDでは、「ギターを渡す役」と「BECKへの扉を開ける役」が、同じ一人の人物に集まっているわけです。
BECKでその役をやっていたのは竜介
これ、BECKとまったく同じ構造です。
コユキにギターを譲ったのは竜介。そしてその竜介にギターの手ほどきをしたのが、ダイイング・ブリードのエディ・リーでした。
ギターを渡す人物が、そのままダイブリにつながっている。マコチャンは、THE BANDにおける竜介のポジションだと言えます。
もっとも、人物像は正反対です。竜介はニューヨーク帰りの16歳の天才ギタリスト。マコチャンは40代で無職、和風カレーを作ってくれる叔父さん。
同じ役割を、こうも違うキャラクターに振れるのがハロルド先生だなと思います。
「ダイブリに救われた人間」が、次の世代に音楽を渡している
さらに言うと、マコチャンはダイブリに人生を救われた側の人間です。
慣れない部署に異動になって心身ともに限界だったとき、ランダム再生で流れてきたダイブリの曲で生気を取り戻し、会社を辞めた。
BECKのコユキも竜介も、ダイブリに人生を変えられた側でした。その連鎖の先に、マコチャンがいて、友平がいる。
BECKのキャラクターが出てくるかどうかとは別の次元で、この2作はもう繋がっているのかもしれません。
THE BANDとBECKの繋がり考察まとめ※これからもっと繋がりのある人が登場する?
5巻発売の段階で、ダイイングブリードという重要なキーワードが登場しましたが、THE BANDにBECKのキャラクターが登場したわけでも、BECKというバンド名が出たわけでもありません。
現状は「同じ音楽が鳴っている世界」というくらいの繋がりです。今後、竜介やコユキの名前が出てくるのか、注目したいところです。
BECKのメンバーが登場するのが、一番、盛り上がりますが、友平のバンド、ドラカリスがこれから、バンドシーンをかけあがっていくことを考えると、BECKに登場したほかのキャラの方が先に登場しそうです。
例えば、オバちゃんこと佐藤和緒。グレイトフル・サウンドを主催したイベント会社メタル・グルーの社長です。
ドラカリスが何かのイベントに出るとしたら、その主催者として登場するかもしれません。
BECKのプロデューサーだった川久保なども、展開的に出しやすいかも・・・。
あと、普通に歩いていそうなのが、犬のベック(20年は長生きすぎるので子孫かも)、あと、斉藤さんが飼っているオウムのペイジも普通にいそうです。
ただ、熱いのは、BECKのメンバーの登場ですね。
BECKが2000年くらいと考えると、THE BANDは、20年以上あとの漫画でしょうか?
大人になったBECKのメンバーが出てきたらうれしいです。
THE BAND本編のあらすじと登場人物は、こちらにまとめています。
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