急に終わってしまったという印象が強い漫画が、ヤングキングで連載していたヒドゥラです。
連載漫画の第1話は大事です!
最近は、どの漫画も力が入っていて、1話の最後に希望や絶望があり、次につなげるパターンがほとんどです。
でも、ヒドゥラの1話の最後の主人公のセリフは、
「意味がわからない・・・」
「なぜこんな目に・・・」
“初見無理ゲー”限界脱出スリラー開幕!!不条理デス・サバイバルと帯にある通り、理解できない状態で始まる不思議な漫画。
2巻で完結したのがもったいないですが、だからこその疾走感が楽しい!
でも最後に、見事に伏線回収され、全部分かります。
ヒドゥラ ~無限残虐ゲーム~の基本情報
漫画名 | ヒドゥラ ~無限残虐ゲーム~ |
---|---|
発売巻数 | 1~2巻 |
作家 | 吉沢緑時 |
出版社 | 少年画報社 |
掲載誌 | ヤングキング |
ヒドゥラ ~無限残虐ゲーム~のあらすじ
不条理デスゲームの開幕/第1話
主人公は、草野遊馬(35歳)、大学入学のために19歳で上京したあとは、そのころはじめたチラシ投函の仕事で月23万を稼ぎ、それだけで生活。
趣味も、結婚願望も、名声や、富に対する欲もいっさいないつまらない男です。
彼にとっては、高級な住宅に住むセレブな夫婦らが結婚している意味がわかりません。お金があって結婚して、今は奥さんが美人でも、年をとってブサイクになるリスクがある・・・。
一切のリスクをとらずに生きたい!それだけの男です。
そんな彼が公園でスマホを見ながら休憩していると、急に目の前が真っ暗に。
※ちなみに、見ていたのは、滝沢バレそぅの寒村18人殺害犯暴露ネタのXです。
起きると、とても高い岩でできた塔の上、手に長いカマキリのようなものがついて、体も変化しています。
そして岩がとつぜん崩れ、横にいた女性が塔の下に転落します。
さらに岩が崩れていき、岩の面積が小さくなり、落ちそうに・・・。
「意味が分からない・・・」
理解不能な不条理デスゲームがスタートします。
3つのステージ/第2~12話
ルームも何も告げられずデスゲームに参加することになった草野。
そこで、オッサンと声をかけられたのは、スマホで見ていた寒村18人殺害犯(しかも事件当時12歳)の青年、吉良。
吉良は絶望的な状況の中で、
「ソープに行く寸前でこんなところに連れてこられた!
童貞捨てる前に死ぬのはいやだからお姉さんおっぱい揉ませて!」
と訳の分からないことを言ってるサイコパス。
そして主人公に、「ビビりのせいで頭の良さを発揮できないタイプだろ、このゲームについて説明しろ」と告げられます。
草野は必至に頭を働かせ、なぜか塔のゲームをクリア。
そして、次の風船、地雷の3つのステージも、紆余曲折ありながらもクリアします。
ゲーム終了!戻ってくる/第13話
ゲームクリアした草野。
ゲームクリアしたメンバーたちはそれぞれの願いをかなえようとしています。
たとえば、吉良は童貞を捨てようとしたり・・・。
草野は、ゲーム内で助けてくれた筒美さんの家族にお礼のために訪れます。
しかし、公園で人を殺してしまうのです。
「なぜ・・・
こんな・・・」
クリア報酬/第14・15話
デスゲームのクリアの報酬は、願いをかなえてくれることでした。
理想の顔・・・
デスゲームに二度と召喚されない・・・
巨万の富・・・
草野は、日本人の平均月収を毎月ゲットする願いを得ました。
ちなみに、吉良は願いが一つも叶いません。
ただ願いが叶った代償に守らなければいけない約束がありました。
それは、デスゲームの存在「ヒドラ」を絶対に口外しないことです。
彼らは、ゲームの経験者のみで集まり、情報を共有します。
そこで、もう一度ゲームに戻る方法を知ります。
草野は、事件を帳消しにし、平穏な暮らしを取り戻すため、もう一度ヒドラに戻ることになります。
吉良も一緒に戻ります。
ゲーム内で会った八木とヤルために・・・
デスゲーム再開、そしてすべてが分かる/第16~20話
デスゲームに戻った、草野と吉良。
一度、経験したデスゲーム。
ステージは違うものの、冷静に対処できます。
最初のステージは、海に浮かんだ四角い島。
ただ、真っ二つに割れて、傾斜がどんどん険しくなり、振り落とされます。
そして、次のステージは、風船のステージと同じ密室。
そこで、草野は、殿番というホストに会い、すべてを知ることになるのです。
ヒドゥラ ~無限残虐ゲーム~の感想
ルームも分からないデスゲームを攻略
ヒドゥラは、3面クリアのデスゲームです。
1週目が、「塔」「風船」「地雷」あと、2週目にも2つのゲームが登場します。
今際の国のアリスとか、カイジ、イカゲームなど、デスゲームを題材としたものは色々あります。
それぞれいきなりデスゲームの世界に放り込まれますが、ゲーム自体は、現実のゲームを模したような理解ができるルール。
でも、ヒドゥラは、一見、どういうルールか分からず、攻略の手がかりが分かりません。
説明書もなしに、海外のゲームをいきなりやる感じでしょうか?
そんなゲームを主人公の草野は、驚きの方法でクリアします。
たとえば、最初の塔のステージでは、何の道具も持たない状況で、ほかの塔に飛び移らないといけません。
ジャンプ力がすごいわけでもありません。
そこで、草野は、自分を殴り始めます。
いきなりデスゲームに放り込まれて、状況を推測、必ずクリアする方法があると考えて、答えを出す。
何もできなさそうな主人公ですが、なぜかクリアします。
ヒドゥラとは何か
ヒドゥラというタイトル。
これは正しくは、ヒドラです。
ただ、口外禁止、つねに監視されているため、ヒドゥラ(非道等)と、ちょっと変えて言っているのです。
このヒドラが何なのか、驚きの方法で知らされます。
それは、クリア後の褒美です。
主人公と同じようにクリアした小出が望んだ褒美が、「ヒドラや非道等の歴史の把握」。
小出の手記の形で、「ヒドゥラとは何か」が分かるのですが、絵というより、手書きの文章が書いてあって、それを読む形です。
これについては、連載の都合で、書く時間がなくなったの?という感じもしないではないです。
でも、見たことのない演出と、小出の稚拙な感じから、ヒドゥラのやばさが分かります。
そして、なぜ、こんな分からないゲームが行われているのかも?
訳の分からないルール無用に思えることにも理由があるんです。
主人公、草野の秘密
主人公の「意味が分からない・・・」で始まるこの漫画。
でも主人公自体の意味も分かりません。
何の特徴もないこの主人公。
でも、なぜかゲームをクリアでき、クリア後に、事件を起こすのですが、それも意味が分からないパワーがあってのもの。
ちなみに彼のすべては、最後の最後に分かります。
邪魔しかしない吉良の秘密
ヒドゥラに登場する主人公以外のキャラが吉良です。
冒頭で、12歳にして寒村18人連続殺人を起こし、デスゲームでも対して活躍をせず、ただ童貞捨てたい、女とヤリたいしか言いません。
主人公と一緒に、2週目に突入するのですが、それも八木ちゃんというメンバーに恋してヤリたいから。
邪魔でしかない吉良で、正直読んでいるときも、なぜこのキャラを入れたのかの意味がわかりませんでした。
でも、これも最後の最後に意味が分かります。
まとめ※最後の最後で伏線回収!
ヒドゥラはとってもとっつきにくい漫画です。
でも、覚悟して、1巻を読んで、2巻の途中、一周目をクリアしたあたりから、少しずつ分かり、最後に一気に伏線回収されます。
ゲームが好きな人なら想像できる展開かもしれません。
けど、最後の最後、一気に伏線回収するところの展開にはびっくりしました。
1巻だけでなく2巻を読むと一気にわかって、最初から読み直したくなるそんな漫画。
イカゲームがあんな成功するなら、この漫画こそ、ネットフリックスでやれば良いのにと思います。
だって、ヒドラも喜ぶから・・・
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